『人もペットもお気に入りのぬいぐるみと一緒に、ぽっと心が温かくなる一瞬を。』株式会社ベストエバージャパン
2022年12月29日
青葉台駅からすぐの昭和レトロ感が残るビルの一角に拠点を構える『ベストエバージャパン』
想いやこだわりのある300種類ものぬいぐるみをデザイン・展開する代表の長谷川恵理様にトップチーム選手天本と東急SレイエスFCクラブスタッフ佐野がお話を伺いました。
・会社のスタート、成り立ちを教えてください。
長谷川:元々は BESTEVER USAと言うアメリカのグループ会社がデザインしたぬいぐるみ雑貨を、日本で販売する代理店として、1999年に私の父と一緒に日本法人を立ち上げました。父は数年前に引退し、今は私が代表を務めています。
当初扱っていたUSAの商品が、ある時期から突然日本人受けしない方のアメリカンテイストになりすぎてしまったんです。元々日本向けにデザインされた商品ではなかったので仕方ないのですが。でもそれを転機にベストエバージャパンは、日本オリジナルのデザインに方向転換して今に至ります。
そんな中「ベストエバーはぬいぐるみの縫製工場を持っているのだから、ペットのおもちゃも作ったら良いんじゃない!?」と会議でアイデアが出され、今では沢山のファンに愛される”LOVE PETS by BESTEVER”と言うペットのおもちゃブランドがスタートしました。それが今から約18年程前ですね。当時はオリジナルデザインのユニークなペットアイテムはまだまだ少なかったです。
天本:ペットトイ以外もあるんですか?
長谷川:はい。今一番売れているのはナマケモノやハシビロコウ、ハリネズミにワニ等、動物をモチーフにしたペンケースです。『ワイルドアニマルペンケース』と言う名前で販売しています。PLAZAさんや、東急ハンズさん等でご購入頂けます。青葉台東急のハンズBeさんにも置いて頂いています!学生さんに大人気で、かなりバズってます!
天本:今はユニークなペンケースを使っている学生さん多いみたいですね。
佐野:他にも事業展開されていますか?
長谷川:色々な企業様のOEMも承っています。以前はゴルフのヘッドカバーや、クッションやティッシュカバー、キーリング等やりました。布から出来るものはありとあらゆる物を作ってきましたね。最近は自社ブランドの商品展開の方が多いので、売上もそちらの方が大きいです。
・商品のデザインについて教えてください。
天本:商品のデザインは長谷川さんが行われていますか?
長谷川:以前はほぼ私一人でやっていましたが、今年もう1名新しいデザイナーが加わりました。デザインや商品コンセプトにはすっごいこだわっていて、例えば新発売のペットのおもちゃの鮭の切り身も、ただの切り身では無く、なんと“紅鮭”なんです!生地の色味にこだわりました。犬も色んなサイズの子が居るので、サイズ違い、音違いがあったり、物によっては皮が剥けるようになっていて、皮の隙間にオヤツを入れられる仕様になっています。ユニークなデザインは勿論ですが、カシャカシャ、キュッキュッという音や、オヤツが挟めるポケット等、そう言うちょっとした工夫がペットにも、飼い主さんにも人気です。他にも最近はハニワやスパイダー、あんこのハミ出たタイ焼きなんかも出しています。
天本:すごいこだわっているものが多いですね!デザインの勉強を今までされてきたのですか?
長谷川:いいえ、デザインスクール等では学んでいません。仕事を通して、また自分で犬を飼ってみて、その中の経験から色んなデザインが頭に浮かんでくるんです(笑)私たちの考えたデザインを、立体縫製に仕上げてくれるパターンナーさんのスキルも凄いんです!平面の2Dデザインを3Dの立体にしてくれて、それが商品になっていくので。ファーストデザインから約3ヶ月~半年後には商品化されます。デザイナー、パタンナーさんはじめ、チームワークの賜物です。
天本:ご商売をして行く上で意識されている事はございますか?
長谷川:商品化して私達の倉庫に入ってきたものは全て顔があるものだから、うちは出来る限りぬいぐるみを廃棄しません!SDGsって最近良く言われていますが、弊社は何年も前からそれを意識して極力廃棄はしないのです。例えば、目とか鼻が取れてしまった商品なんかは私たちで手作業で直して、施設やバザーなんかに寄付をしたり、プレゼントして使ってもらったりしています。作られた商品を捨てない!というのを徹底しています。最近やっと時代が追い付いてきましたね(笑)
佐野:商品のコンセプトみたいなのもありますか?
長谷川:他社がやっていないもので面白いのをというのを心掛けています。ペットトイだったら、犬が咥えて持ってきたら「可愛いね、よく持ってきたね」と飼い主さんが褒めてあげて、犬とのより良い時間を過ごせるデザイン。ぬいぐるみは触り心地や顔や形の造作にこだわって、一緒にいるだけでほっと出来るような、幸せを感じられるアイテムを目指しています。
佐野:デザインは大変じゃないですか?
長谷川:ペットのおもちゃなんかは、斜め45度をいってるので、大変という事はないです(笑)逆に楽しいですね。
天本:ところで何で紅鮭なんですか?
長谷川:紅鮭色の生地があったから(笑) 良い色してるでしょ!売り場にあったら目立つし、紅鮭取って来て、って飼い犬が持った来たらすごい可愛いじゃないですか。LOVE PETS by BESTEVERはペットと一緒の時間をより豊かに過ごしてほしいというのがコンセプト。チンゲン菜なんかも最高でしょ?ちょっと小ぶりだけど、ほぼ実寸大で葉っぱの表も裏にも葉脈の刺繍が入っています。この6枚の葉っぱを噛んで、ブンブン振り回して、だんだんと引っぺがしながら遊ぶのが犬は楽しいんです!犬がチンゲン菜を振り回して遊んでいる姿を見て、飼い主さんまで楽しい気分になりますよね。普段犬が使わないモチーフとのギャップ萌えです。
天本:そこまで考えてるんですね。
長谷川:そうです!犬っておもちゃを壊してなんぼだから。犬のオヤツをおもちゃのスキ間に入れると余計に楽しんでくれます。ちなみにLOVE PETS by BESTEVERのおもちゃに使用している生地や部材は全てヒューマングレードの物です。日本国内に輸入してきた時点で弊社の倉庫で全て検針もしています。人間用のぬいぐるみもペット用のおもちゃも、すべて同じ対応です。製品の安全性に関してもかなり気を付けています。
・会社のある青葉台についても聞かせてください。
佐野:御社は当時から青葉台ですか?
長谷川:以前はお隣の駅、藤が丘に会社がありました。設立当初十数年、駅から少し歩いた民家の中にある小さなビルに居たのですが、ある年の更新時に契約内容が色々内容が変わる事になり、だったら別の場所に行こう!と心機一転青葉台の駅から徒歩3分のこちらのビルに移ってきました。お隣の駅ですが、青葉台の方が急行も止まるし便利ですね。ここは私が子どもの時からある古いビルで、最初はトイレも和式で今より更にレトロ感満載でした(笑)でも駅ビルが開いている時は、ランチできるレストランも沢山あるし、エスカレーター使えば改札までも凄く近くてとても便利です。緑が多くて、公園も沢山あって、とても環境が良い街です。最近駅周辺も再開発されて来ているので、これからが益々楽しみです!青葉台は私が学生の時から利用している駅なので、愛着もひとしおです。
天本:私も近くに住んでいましたが、同じイメージです。青葉台と言ったら何が有名という印象ですか?
長谷川:日体大とか、少し離れますが寺家ふるさと村とか。寺家ふるさと村ご存知ですか? 緑豊かな、蛍も見れる素晴らしい場所なんです。実は私、仲間達と寺家で稲作を約10年程やってるんです。完全無農薬、完全人力、田起こしから稲刈りまで全て人力で、耕運機も使わずにやってます。
天本:すごいアクティブですね!
長谷川:米作りはもはやスポーツかも知れません。人力の有機稲作はもう完全にアスリートの域ですよ(笑)
・今後についてお聞かせください。
佐野:今後の展望や考えを教えてください。ペットトイとアニマルグッズの両方を行っていきますか?
長谷川:そうですね、最初はBESTEVER USAのぬいぐるみから始まりましたが、今は日本企画・デザインのペンケースの売上が好調ですし、このまま両方やっていきます。人にもペットにも私たちの製品を通して、小さな幸せをお届けしたいと思っています。
天本:このハシビロコウのペンケース可愛いですね。思わず笑ってしまいます(笑)
長谷川:それ!その反応を狙ってるんです!さすがベストエバージャパンだよね!これ出してきたか、良いとこついてくるね!と思ってもらえるような商品を作っていきたいです!
天本:ワニのペンケースの触り心地と生地も良いですね。
長谷川:ありがとうございます。ワニがスクールバッグから出てきたらもう注目の的でしょ!人気者間違いなしです(笑)このシリーズは、ペンも大体30本位入ります!こんな感じのベストエバージャパンならではの商品達を青葉台から発信しています。今度クラブのグッズも作りますよ!
天本、佐野:是非その時はよろしくお願いします!
さいごに
2007年度から横浜価値組企業として認定され知的財産を活かした経営に取り組まれているベストエバージャパン様。お話の細部にまで熱い想いを感じ、長谷川さん自身もアクティブに活動されていてそのバイタリティを経営にも活かされていると感じました。取材を快く受けてくださりありがとうございました。
株式会社ベストエバージャパン
会社名 | 株式会社ベストエバージャパン | ||
---|---|---|---|
住所 | 〒227-0062 横浜市青葉区青葉台1-3-9 コスモビル2F-A | ||
電話番号 | TEL:045-532-5043 | ||
URL | http://www.bestever.co.jp/ |
【取材日時】2022年11月24日
【取材場所】株式会社ベストエバージャパン
【インタビュイー】代表 長谷川 恵理様
【インタビュアー】天本 匠海、佐野 友也